内臓の不調もテニス肘の原因になる?
⑤循環器、呼吸器、目耳鼻などの問題などがあったかどうか?
これまでテニス肘の原因となる5つの「過去」のエピソードについてお伝えしてきましたが、今回のコラムで最終回です。
なかなか治らないテニス肘はこう言った内臓や顔の感覚器(目耳鼻など)に問題がある事があります。
まず内臓や目鼻耳の内部も筋膜に覆われていて、それぞれの機能を調整する役割があります。
以前筋膜の働きについてお伝えした通り、肉体の筋膜が個々の筋肉を協調的に働かせる機能と同じです。
そして内臓筋膜は体表の筋肉を覆う筋膜と連結しています。これが重要です。
内臓や目耳鼻の不調があると、内臓を覆う筋膜に硬さが生じ、内部の筋膜にも緊張のアンバランスが生じます。
すると内部のバランスを整えようとカバーするように、連結している体表の筋膜を硬くしていきます。
そのため今度は体表の緊張バランスが崩れていき、またまたそのバランスを取るように次々と体表面の筋膜を硬くしていってしまいます。
このようにしてバランスを整えようと作られた体表の筋膜の硬さが全身へ波及していきます。
その結果、肘へ負荷がかかりやすい状態になってしまうのです。
ややこしくて申し訳ありませんが、内臓→体表へと筋膜の硬さが広がって行くんです。
内臓や顔の感覚器の不調としては、
・循環器・・・高血圧、低血圧、頻脈など
・呼吸器・・・(小児)喘息、気管支炎など
・目・・・ドライアイ、眼精疲労、まぶしさに過敏、極度の近視遠視など
・耳・・・子供の頃の中耳炎、耳鳴り、難聴、(めまい)、耳の詰まり感など
・鼻・・・アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎など
こう言った症状が、テニス肘の発症する前にあったなら、もしかしたら内臓や目耳鼻の不調による筋膜の硬さが原因かもしれません。
ちなみにテニス肘とは違いますが、体表の筋膜の硬さが原因で、内臓や目耳鼻の不調を引き起こす事もあります(逆のパターンですね)。
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重要なのはテニス肘よりも「過去」のエピソード
これまで3回に渡って、テニス肘に影響を及ぼす「過去」のエピソードについてお伝えしてきました。
でもなぜ「過去」のエピソードが大事なんでしょうか?
それは、身体は痛みや不調を緩和するかのように、何らかの原因により生じたある部分の筋膜の硬さに対して、それをカバーしてバランスを取るように他の部位の筋膜を硬くさせます。
このカバーにより悪い意味でバランスが取れるため、「過去」にあった痛みや不調もまるで治ったかのように感じます。
でもこれは治ったのではなく、他の部分でカバーしたに過ぎません。
表面上、痛みが無くなったという事です。
ですがその代償は、長い期間をかけてどんどん末端部まで行き、最終的に肘の筋膜を硬くし肘への負荷がかかりやすいような身体になってしまいます。
そのため今までなら痛みが出るはずもない負荷でも肘に痛みを引き起こしてしまうのです。
これがテニス肘の起こる仕組みです。
こうした理由から、特に大事なのはテニス肘が起こる前の「過去」の出来事になってくるのです。
そのため根本的な原因(筋膜の硬さ)を探し出すには、テニス肘が起こる前の出来事まで遡る必要があります。
もしテニス肘でお困りでしたら、過去にこのようなエピソードがあったか一度思い返してみて下さい。
もちろんこれは関係あるのかな?という事もあるかもしれません。
しかし色々なエピソードの中から特に影響があると判断したものを参考にして、触診検査にて実際に確かめていきますので、思い当たる事はぜひお伝え頂けると治療がより効果的になります。
東京世田谷区のテニス肘専門筋膜専門整体 三軒茶屋α整体院
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