だいたいこう言われるのではないでしょうか?
アキレス腱周囲の強い痛みが出てきたり、なかなか治らないとまず最初に整形外科へ行くかと思います。
そしてそこでレントゲンを撮って骨や関節に異常がないとなると、まず次のように言われると思います。
「使い過ぎですね」
「しばらく安静にしていれば治りますよ」
そして湿布や痛み止めの薬を処方されるのではないでしょうか?
しかしそれで本当に良くなるのでしょうか?
大抵の場合、安静にしていたら痛みは軽減していきますが、競技や運動を再開するとまたすぐに痛みが出てきてしまうかと思います。
なぜすぐに痛みが戻ってしまうのか?
その答えは実はシンプルで、「原因が間違っている」ためです。
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アキレス腱炎の原因とは?
ではアキレス腱炎の原因は何でしょうか?
その答えは「筋膜」にあります。
筋膜が硬くなると痛みを引き起こします。
それも痛みを感じる部分ではなく患部から離れた部分の筋膜の硬さが影響する事がほとんどです。
筋膜は全身でその張力(引っ張る力)のバランスを取っていますが、どこか一ヶ所が硬くなるとバランスが崩れます。
そうすると痛みが出てしまい身体にとっては不都合になるため、自然と筋膜のバランスを整えようと作用します。
その方法は、別のどこかの筋膜を硬くする事です。
そうしてどんどんあちこちの筋膜を硬くする事で、見かけ上のバランスを保とうするのです。
しかしそれにも限界があり、最終的にはバランスが取りきれなくなってしまいます。
そしてある部分に負荷がかかってしまいます。
その負荷がアキレス腱周囲に起こるとアキレス腱炎となってしまうのです。
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どうすればアキレス腱炎は解消されるのか?
ですから安静にしたとしてもこの身体のバランスの崩れによって起こったアキレス腱周囲の負荷が減らない限り、結局は競技や運動を再開すると痛みが再発してしまうのです。
ではどうすればアキレス腱炎は改善するのか?
それは筋膜にアプローチして、この崩れた身体のバランスを正常に整えてあげる事です。
それにはアキレス腱周囲だけではなく、下肢全体、あるいは反対側の下肢や体幹部分へのアプローチも必要になる事もあります。
ですのでアキレス腱周囲と言う限られた領域の痛みだとしても、必要に応じて全身をチェックし筋膜調整をする必要があります。
写真はその一例で、スネの内側の部分の治療でアキレス腱の痛みが解消された方もいらっしゃいました。
これまでアキレス腱周囲のみの治療しか受けておらず、なかなか痛みが改善されない場合、もしかしたら一見関係なさそうな部分の筋膜に原因があるかもしれません。
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