問診と触診がカギを握る!
アキレス腱炎の早期回復には筋膜調整が重要である事は以前のコラムをぜひご覧下さい。
では実際に筋膜調整ってどんな事をするのかお伝えしていければと思います。
まず筋膜調整で重要なのが身体の「評価」です。
特に問診と触診が何よりも重要になってきます。
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①問診
今現在の症状について詳しくお聞きするのはもちろん、それよりも大切な事が「過去」の不調やケガ、痛みなどです。
過去に内臓の不調や骨折などのケガ、手術歴がある方は、その周囲の筋膜が硬くなっている可能性があります。
それが例えアキレス腱と離れた部分の事だとしても、アキレス腱炎に影響している事があります。
なぜなら筋膜は全身で連結していて、一部が硬くなると全体のバランスが崩れてアキレス腱に負荷をかけてしまうからです。
なので治療すべきポイントを全身の中から探していくために、過去のエピソードが重要になります。
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②触診
筋膜調整においてこれが最も重要な項目です。
いくら優れた治療でも、治療すべきポイントを誤ってしまうと全く効果が出ません。
問診で問題となっていそうな部分を見極めながら、実際に細かく触診して、治療すべきポイントをピックアップします。
特徴としては押されて痛いだけの部分はあまり重要ではなく、痛い+ザラザラしている部分が重要です。
あるいは患部に響く部分も怪しいです。
これを全身400以上のポイントから絞っていくのが触診になります。
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治療はこするように
実際の治療は、筋肉を押すのではなく、その上にある筋膜を「こする」ように動かします。
筋膜の特徴として摩擦による熱刺激の擦ると言う物理的な刺激を入れることで、緩みが出て本来の機能を取り戻します。
最初は筋膜の誤作動により痛みを伴いますが、筋膜が正常化するにつれ痛みが引いていきます。
ここまで緩むまで筋膜を緩めます。
これを必要なポイント全てに行っていき、その都度動きや痛みを確認しながら行っていきます。
1ポイント治療するだけでも、動きや痛みに変化が起こってきます。
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こんな風にやります!
治療するポイントに指を当て、筋膜の深さまで押し込みます(それほど深くありません)。
状態によってはこれだけでも痛みが強く出ます。
そしてその深さを維持しながら上下に動かして筋膜をこすっていきます。
早い人で3分〜5分、長いと10分ほど続けていき、痛みが取れ、ザラザラ感が無くなったら終了です。
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