手根管症候群とは?
「手根管症候群」と「筋膜」との関係性の前に、
まずは、【手根管症候群】についての一般的な原因や症状、改善方法についてお話していきます!
手根管症候群とは?
手首にある「手根管」というトンネルの中で
神経が圧迫されることで、主に親指から薬指のしびれや痛み
動かしにくさが起こる状態です。
痛みやしびれの他にも
小さなものがつかめなくなったり、縫物が出来なくなったりすることで症状に気が付くかたもいらっしゃいます。
原因は?
突発性のものが多く、原因は不明です。
・トンネル内のガングリオンや腫瘍
・リウマチなどの炎症
・手首の骨折
・手の使い過ぎによる筋肉の肥大
このような事が原因でも起きるとされています。
妊娠・出産期や更年期の女性に多いのが特徴で
女性ホルモンの乱れによるむくみが原因と言われています。
どんな症状?
特徴的なものとして
親指から薬指にかけてしびれや痛みがでます。
急性期のしびれ・痛みは明け方に強く、
目を覚ますと手にしびれ・痛みを感じます。
手を振ったり、指を曲げ伸ばしすると楽になります。
ひどくなると母指球が痩せて
細かい物がつかみにくくなったり、OKサインが出来なくなります。
自分でも簡単にできるテスト法!
◎ファレンテスト
左右の手の甲を合わせて、保持し1分以内にしびれ、痛みが悪化するかどうかのテスト法です。
しびれや痛みが悪化した場合は
ファレンテスト陽性になるため、手根管症候群の可能性があります。
〈その他の診断方法〉
◎チネル徴候
手首を打腱器などでたたくとしびれや痛みが指先に響くと陽性です。
◎エコー・MRI
腫瘤が疑われるものにはこのような検査も必要になります。
◎筋電図検査
手根管をはさんだ正中神経の伝達速度を測定します。
改善するには?
〈保存療法〉
・消炎鎮痛剤やビタミン剤などの飲み薬や湿布
・局所の安静(サポーターなど)
・炎症を抑えるための注射など
〈それ以外〉
・手術療法
腫瘍などの圧迫によるものでは、手術が必要になることも
手根管症候群と筋膜の関係とは?
仕事上、手首を酷使する方や
家事や育児で安静にできない方も多いと思います。
また、安静にしていれば必ず改善するという事でもありません。
では、手根管症候群を改善するには
どうしたらいいのかについてお話していきます。
なぜ、改善しないのか…
なぜ改善しにくいのか…
痛みが長引くのはどうしてなのか…
その答えは実にシンプルです。
【原因が間違っている】ためです。
安静にしていれば炎症は収まり、
一時的に改善されたように思われますが
本当の原因となったものが取り除かれていなければ、
再び痛み出したり、別の場所に痛みが移動したりしてしまいます。
本当の原因はなに?
では、本当の原因とは…?
手根管症候群の
本当の原因は【筋膜の歪み】にあります!
筋膜の歪みを調節する事で手根管症候群は
改善していきます。
※筋膜が歪んでしまう原因については
他のコラムにて詳しい説明がありますので、今回は簡単に説明させて頂きます!
筋膜が歪んでしまう原因3つ!
原因は主に3つあります。
①動かさな過ぎ (筋膜の不動)
固定などにより筋膜を動かさないでいると、硬くなり痛みがでます。また、肩以外の場所(肘、手首、首など)の離れた部位が原因になる事も、、、
②ケガ (筋膜の損傷)
骨折や突き指、靭帯損傷や脱臼などのケガをすると、付近の筋膜は硬く歪んでいきます。手術なども直接筋膜に傷をつけるので、過去にそのような事があった部位は要注意です!
③内臓の不調
すべての内臓は筋膜によって覆われており、体表の筋膜とも連結しています。内臓は、耳・目・鼻なども含まれます。
内臓が不調の方も筋膜の連結によって痛みを生じる事も、、、
歪みを整えるには?
筋膜の歪みを整えるには
「熱刺激」と「物理的な刺激」
この2つが揃ったときにほぐされます。
治療ポイントに肘や指を置いて、
筋膜を【こする】ように
熱刺激と物理的な刺激を加えます。
このような刺激を加えるには
熟練した施術者でないと、とても難しい施術方法で日本でも出来る施術者は限られています。
【こする】刺激は
最初は少し痛みを伴いますが、筋膜の歪みが無い場所は全く痛みは感じず
むしろ気持ちがいい刺激です!
治療ポイントは5~8ポイントあり、一か所につき3~6分くらいかかります。
痛みを感じていたところが、ほぐれてくると段々痛みがなくなってきます。
それが、筋膜の歪みが整ってたサインです。
※痛みが強い場合には、痛みが強すぎない部位から始めていきますので、ご安心下さい!
筋膜整体を受けた後の【身体の変化】は?
施術を行った部位は早い人で1~2日、長い人で4~6日ほど炎症反応が起こります。
揉み返しや筋肉痛のような痛みを感じるかと思いますが、この反応は、正常な炎症反応で治る過程で大切な反応になっています。
そのため
施術部位に【湿布】を張ったり、【消炎鎮痛剤】を飲んでしまうと、必要な炎症反応を妨げてしまうため、炎症中はお控えください。
症状にもよりますが
このような施術を1~3回と続けて頂きますと症状は改善してきます。
少ない回数で改善するもの筋膜整体のメリットです!
最後に・・・
筋膜整体は、世界的に医学的根拠のある施術方法になります。
痛みの原因をしっかりと探し出すことで、少ない回数でも改善が望めます。
整形外科、理学療法、マッサージ、整体などをしても、改善しなかった人にはぜひ試していただく価値はあります!
お電話で、ご相談だけでも大丈夫です!
お気軽にお問い合わせください。
執筆者/監修者
【経歴】
2007年 帝京平成大学健康メディカル学部卒
理学療法士免許取得
2010年 東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒
はり師きゅう師あん摩マッサージ指圧師免許取得
卒業後、牧田病院、北京御源堂クリニック(北京)にて研修。中医鍼灸の臨床経験を積む
2012年 株式会社リエイト入社。分院長。運動器症状、自律神経症状を中心とした臨床経験を積む
2015年 孫の手倶楽部入社。高齢者の不定愁訴や脳卒中後のリハビリなどの臨床経験を積む。
2016年 渋谷α鍼灸整骨院勤務。自律神経症状や耳鼻科症状を中心とした施術経験を積む
2020年 三軒茶屋α鍼灸院院長。自律神経症状、耳鼻科症状、運動器症状の施術を行う
【講習会受講歴】
・MTP研究会 トリガーポイント鍼療法(2012〜2013年。延100時間以上)
・筋膜マニピュレーション国際コース 全コース修了(2018〜2019年。延200時間以上)
・WKEY研究会 長野式鍼灸治療 基礎講座修了(2021年)