胸郭出口症候群は病院ではなかなか治らない
胸郭出口症候群は一般的には腕に行く神経が圧迫される事で腕や肩などにしびれが出ると言われています。
ひどい場合は感覚の麻痺や運動麻痺が起こって、筋肉が萎縮する事もあると言われています。
圧迫される場所は主に首や胸の辺りになります。
特になで肩の方や重いものを持ち上げる仕事の方、重いリュックなどを背負ってる方に起きやすいとされています。
病院での有効な治療方法はなく、基本的には首や肩周りの負担を減らす事、圧迫の原因となってる筋肉を緩める事など、保存的療法になる事がほとんどです。
しかし仕事を辞めたり荷物を減らす事が難しい事がほとんどですので、なかなか良くならない事が多いのが現状です。
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筋肉が硬くなるのは歪みと血流不足のせい
胸郭出口症候群は筋肉によって神経を圧迫するために起こるとされていますが、筋肉が硬くなる原因を探さないといくらその筋肉を緩めても、またすぐに戻ってしまいます。
筋肉が硬くなる原因は主に2つあります。
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①血流不足
筋肉への血流が不足する事で筋肉は硬くなってしまいます。
また筋肉への血流が不足する原因としては全身の歪みが挙げられます。
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②筋膜が硬くなる
筋肉は筋膜によって包まれていますが、筋肉の緊張具合を調整しているのはこの筋膜の働きによります。
なので何らかの原因で筋膜が硬くなると機能が低下して、筋肉の緊張を生み出してしまいます。
このような理由から圧迫している部分だけの問題ではなく、その周囲や全身的な問題を解消しないとなかなか胸郭出口症候群は良くなっていかないんです。
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どうすれば歪みと血流が改善されるのか?
筋肉への血流を改善する方法として、全身の歪みや循環を改善する必要があります。
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①全身の歪みの解消方法
全身の歪みに大きく影響しているが、頭の付け根、手首、足首です。
頭の付け根は自律神経が通っていて、ここが歪む事によって自律神経が圧迫され自律神経の過反射が起こります。
自律神経の過反射は全身の筋肉をこわばらせるため身体が歪んでいき、さらには循環機能を低下させてしまいます。
また手首、足首と言うのは体の末端に近い部分で重力の影響を受けやすく、この辺りの歪みや緊張は全身の歪みや緊張につながってきます。
ですのでまずは枕を使ったり簡単な手技でこれらの歪みを取っていきます。
※写真はタオル枕で頭の付け根が矯正しているところです
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②循環の改善方法
全身の循環を改善していくには筋肉へアプローチします。
もともと筋肉にはポンプ作用があって、筋肉が伸び縮みする事で血液が心臓方向へ戻っていきます。
ですので循環を改善する時には全身の筋肉を優しくポンピングしていきます。
特に腕や脚のポンピングが重要になっていきます。
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もう一つの原因は筋膜にある
筋膜が何らかの原因で硬くなると、筋肉の緊張が強くなり痛みや痺れの原因となります。
胸郭出口症候群の場合、首や胸の筋肉の緊張によって引き起こされるとされていますが、だからと言ってそこの筋肉や筋膜が本当の原因となっているとは限りません。
筋膜は全身で連結しているため、極端な話足首周りの筋膜の硬さが腕の筋膜を硬くしている原因である、と言う事もあります。
実際にはそこまで離れているケースは少ないのですが、指や手首、肘や肩、背中などの筋膜の硬さによって首や胸の部分に負荷がかかっている事はよくあります。
どこにその原因となる筋膜があるかは実際に触診によって確かめます。
そして硬くなった筋膜を緩めると、全身の緊張バランスが改善され、首や胸にかかっていた負荷が取り除かれます。
このように胸郭出口症候群だったとしても首や胸に本当の原因がある事はほとんどありません。
もし首や胸に原因があるのであれば、病院のリハビリやマッサージでも改善するはずです。
でも良くならないと言う事はその他の部分に原因があると言う事です。
当院の整体では原因がどこにあるのか、丁寧な問診や触診、可動域検査などで見つけ出していきます。
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