しつこいようですが、、、セルフケアはとても重要です
せっかく腱鞘炎を治したとしても、その後色々な負荷を身体にかけ続ければ、いずれまた筋膜の歪みができ、腱鞘炎が再発してしまう可能性があります。
ですので腱鞘炎を再発させないためにもセルフケアが重要となります。
主なセルフケアは3つあります。
それは
①ストレッチ・セルフマッサージ
②栄養補給
③内臓不調の改善
です。
この数回は①ストレッチ・セルフマッサージ、②栄養補給についてお伝えしてきました。
今回は最後の内臓不調の改善の重要性についてお伝えしていきたいと思います。
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内臓不調を改善して腱鞘炎を予防しましょう!
内臓に不調が継続的にあると、内臓を包んでいる筋膜に歪みが出来てしまいます。
するとその歪みをカバーしようと体表の筋膜が歪みます。
この歪みが末梢部に伝わって痛みが出てくるのが、腱鞘炎の原因の一つです。
筋膜治療によってこの筋膜の歪みが解消されたとしても元の内臓不調を改善していかないと、また筋膜の歪みが作られてしまいます。
根本にある内臓不調として多いのが、呼吸器系、循環器系、消化器系があります。
また内臓ではありませんが、目、耳、鼻など頭顔面部の不調も、ゆくゆくは腱鞘炎を引き起こす原因となり得ます。
では、どうやってそれらを改善していくか?
いくつか例を挙げて具体的にお伝えして行きたいと思います。
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①呼吸器系
呼吸器系の疾患として多いのが喘息です。特に小児喘息を持っていた方は、胸周りの筋膜に歪みが出来ている事が多いので、腱鞘炎が起こりやすいです。
大人になっても、例えば風邪の後に咳だけ止まらないとか喘息が出てしまう方は要注意です。
喘息の原因とされている気管支は、粘膜に覆われています。この粘膜の過敏性が咳や喘息につながるわけですが、この粘膜の合成にはビタミンAが必要です。
ビタミンAは10000IU/日から始めて少しずつ量を増やし、40000〜50000IU/日が喘息治療には必要です。
また身体に充分にタンパク質が足りているなら平気ですが、初期の頃は足りないと思うのでビタミンAだけではなく、ビタミンD3も合わせて摂る必要があります(副作用の防止)。
また風邪を引かない工夫も必要です。特にビタミンCの大量摂取は風邪予防に有効です。通常であれば3000〜5000mg(3〜5g)/日、何か他に不調がある人や疲れやすく免疫力が落ちているなと感じる人は9000〜12000mg(9〜12g)は必要です。
水溶性ビタミンのため、少量を頻回に摂るのが良いと思います。
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②循環器系
循環器系として多いのが高血圧、低血圧、動悸などです。
これらは全て根本には糖質や炭水化物の過剰があります。
糖質が多い食品を摂取すると血糖値が急激に上がります。
この時インスリンが大量分泌されて血糖値を下げようとします。
しかしインスリンの大量分泌のために今度は血糖値が下がり過ぎてしまいます。
もとの血糖値より下がり過ぎてしまうと血圧も下がってしまうため、低血圧となります。
また血糖値が下がり過ぎると、今度は血糖値をあげようとアドレナリンなどのホルモンが大量分泌されます。
このアドレナリン分泌が内臓血管などを収縮させて血圧を上げたり、心拍数を上げるために動悸となったりします。
こうした状態の方がどのように食事をすれば良いかは、けっこう長くなってしまうので次の機会に致しますが、基本的には低糖質・高たんぱくの食事が必要です。
また高血圧の場合、マグネシウムの不足が原因となっている事もあります。
特に利尿剤を服用しているとマグネシウムが排泄されてしまうため、より血圧は上がってしまいます。
ですのでマグネシウムのサプリを摂取すると良いと思います。
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③頭顔面部の不調
目の不調だと眼精疲労やドライアイ、眩しすぎる感じる(しゅう明)と言ったものが挙げられます。
耳の不調だと中耳炎・外耳炎、耳鳴り、難聴、めまいなどが挙げられます。
鼻の不調だと副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などが挙げられます。
これらの症状も根本的には糖質過剰による炎症、ビタミンミネラル不足による血行不良や免疫力低下などがあります。
ですので基本的にはこれまでお伝えしてきたようにビタミンミネラルを補給する必要があります。
(糖質過剰については次回お伝えします。)
さてこれまで内臓不調についていくつか例を挙げながらお伝えしてきましたが、その予防や改善には基本的に栄養補給をしっかりやっていく必要があります。
栄養補給はそれほど大事と言う事です。
また筋膜調整をすると内臓筋膜の歪みも解消され、内臓の働きが改善する事も良く見られます。
ですので内臓の不調に対する予防やケアにおいても筋膜調整はとても効果的だと思います。
一見腱鞘炎の予防とは関係ないように思えますが、栄養不足、内臓不調はとても深く関係してきます。
にも関わらず多くの治療や情報では、その事には一切触れていません。
整形外科医は言わずもがな、ですね。
ですのでぜひこれまでのコラムも参考にしていただき、セルフケアを行なってみてください。
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執筆者
三軒茶屋α整体院 院長
山﨑 智史(やまざき さとし)
保有資格
理学療法士・鍼灸マッサージ師
講習会参加歴
・筋膜マニピュレーション国際コース 全コース修了(延200時間以上)
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