整骨院での治療
整骨院の治療で手根管症候群の痺れが解消されるのは、軽症の場合です。
整骨院では主に電気治療で、場所によってはマッサージやストレッチをしてくれるかと思います。
整骨院では時間が短いため、全身を見る事はないと思います。
施術するとすれば手首から肘までくらいだと思います。
ここの部分だけが原因で症状も軽ければ良くなる事もあります。
ただ手根管症候群の場合、大抵は軽症という事がなく、手首から肘だけの施術で解消される事は稀です。
整骨院の場合、問題となるのは時間の短さです。
保険診療を行なっている関係で、直接身体を見てマッサージをしてくれる時間はせいぜい10分程度です。
その時間で全身をチェックして施術を行う事は出来ないので、ひとまず関係してそうな腕だけの施術に留まる事がほとんどです。
ただ何度も言うように手根管症候群の本当の原因は腕だけではありません。
胸や背中、場合によっては足首周りや顔にある事もあります(実際に今まで見てきてそのようなケースはありました)。
そうなるとどうしてもある程度時間を取って、全身チェックしていく必要があるんです。
こう言った理由から整骨院での痺れの解消は難しいと思います。
.
マッサージ
マッサージに行く方も多いかもしれません。マッサージの良いところは全身をやってくれるところです。
ただ基本的には全身まんべんなく施術したり固いところを揉んでいるだけなので、原因を探ってアプローチするという施術ができません。
そしてやっぱりこれも何となく腕のマッサージで終わってしまうので、しびれが解消されるのは難しいかと思います。
.
整体
整体は本当に多くの種類があります。
当院も整体ですが、メジャーなところですと骨格矯正を行なっているところが多いです。カイロプラクティックも整体です。
整体のそもそもの問題点として、国家資格が要らないため知識や技術力に圧倒的な差があると言うところです。
もちろん人体に詳しく経験豊富な先生もいますが、多くは無資格でなんちゃって矯正にマッサージみたいなところが本当に多いです。
なので痛めてしまったり悪化するリスクが高い事に加え、医療的な責任も取れないんです。
また仮に腕が良いとしてももう一つ問題があります。
それは骨格矯正をいくら行っても手根管症候群の症状は変わらないと言う点です。
骨格と言うのは筋肉や筋膜によって引っ張られています。
なので骨格の歪みというのは筋肉や筋膜のバランスが崩れた結果起こっている事なので、結果にいくらアプローチしても、結局その場限りの変化になってしまいます。
そのため骨格の歪みを引き起こしている筋肉・筋膜へのアプローチこそ必要なんです。
.
ではどうすればよいか?
手根管症候群に対する施術方法を整骨院、マッサージ、整体それぞれ紹介しました。
もちろんこれらの施術が必要とされる症状もあったりしますが、ただ手根管症候群に関しては効果が薄いと思います。
実際、当院で手根管症候群が解消された方々もみんな最初は整形外科や整骨院などに通っていた方々です。
でも数ヶ月通っても全く変わらないと言うくらい良くなっていませんでした。
それはなぜか?
単純にちゃんとした原因を見つけられていないからです。
手根管自体、骨格の歪みは手根管症候群の原因ではありません。あくまでも結果として出ているだけです。
腕の硬さは関係する事もよくありますが、そこだけでは解消し切れません。
やはり肩甲骨、胸、首をメインに身体全体の筋膜バランスを整えていかないと、症状の解消は難しいかと思います。
ですので、これまで色々な施術を受けて来たけど手のしびれや痛みが変わらない方は、ぜひ一度筋膜整体を受けてみて下さい。
.
執筆者
三軒茶屋α整体院 院長
山﨑 智史(やまざき さとし)
保有資格
理学療法士・鍼灸マッサージ師
講習会参加歴
・筋膜マニピュレーション国際コース 全コース修了(延200時間以上)