TFCC損傷とは?
TFCC損傷とは手首の小指側にあるTFCCと言う組織が損傷し、主に手首の小指側に痛みを生じるケガになります。
症状としては手首を小指側に曲げたり、手をついたり、手首を捻ったりする動きで痛みが出てきます。
スポーツにおいては特に女子学生の硬式テニスで痛める事が多く見られます。
テニスでバックハンドを打つ時に力が足りずに手首を返す癖がついていて、それがTFCC付近に負担をかけてしまう事が多いです。
ですのでテニスにおいては基本的に利き腕と反対側の手首を痛めてしまいます。
診断は整形外科でのレントゲンや症状の出方で診断名がつけられる事が多いようです。
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一般的な治療
整形外科での一般的な治療は保存療法で、とにかく安静にするのと、痛み止めの服薬か外用(ロキソニンテープなど)です。
あとはテーピングやサポーターで負荷をかけないようにすると言った事が挙げられます。
保存療法で改善しなかったり骨の位置にズレがあったりする場合は手術となる事もあります。
ただし保存療法で痛みが解消するケースは軽症の場合が多く、また手術を避けたいと言う患者さんも多いです。
ある程度以上の症状ですと、安静にしていれば痛みが軽減してきても、例えばテニスを再開した途端痛みがぶり返す事がほとんどです。
と言うのも安静と言うのは根本的な治療ではなく、単に炎症を落ち着かせようと言う事なので、根本的に手首にかかる負担が減らない限りは、痛みの再発は起こります。
TFCC損傷の場合、スポーツをやられている方では安静やサポーターで改善する事は難しく、積極的に手首への負担を減らす治療が必要になります。
それが当院で行なっている筋膜整体になります。
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筋膜整体とは?
筋膜は全身をつなげている膜で、全身を連結しています。
そして筋膜には身体のバランスや筋肉の伸び縮み、関節の動きなどを調整する働きがあります。
身体のどこかの筋膜が硬くなると、バランスが崩れ、筋肉の伸び縮みが上手く行かず、関節に負担がかかるため、痛みが出てきてしまいます。
例えばシャツの裾を引っ張ったまま腕を上げてみて下さい。
多分突っ張ってしまい腕が上がりづらいと思います。
この状態で腕を上げる動きをし続けたら肩が痛くなりそうですよね?
これが痛みのメカニズムで、引っ張った裾の部分が硬くなった筋膜になります。
つまりいくら肩を施術しても肩の痛みの原因は裾の部分にあるので、改善していかないのです。
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手首にも実は同じ事が起こっていて、どこからか筋膜を引っ張っているせいで手首に負担がかかり、痛みが出てしまっているのです。
ですので筋膜整体ではこの裾に当たる部分(硬くなった筋膜)を全身から徹底的に探り出して、緩めていきます。
そして身体のバランスを取り戻し、手首の負担を減らして痛みの解消を目指していきます。
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TFCC損傷に対する筋膜整体
TFCC損傷でも筋膜整体の方法は同じで、裾に当たる部分(硬くなった筋膜)を探して緩めていきます。
それがどこにあるかは一人一人違うため、しっかりと細かく触診していって見つけていきます。
しかし多くのTFCC損傷の筋膜整体をやってきた経験から、原因になりやすい部分が分かってきました。
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①肩甲骨の内側で上方〜少し背骨に寄ったところ
②肘の後ろの内側
③前腕の真ん中で小指側
もちろんこれらの部分に原因が無かったり、これらの部分プラス他の部分に原因がある事もあります。
しかししっかり触診していくと大体皆さんこれらの部分が硬くなっていて、触るととても痛いです。
そして緩めていくと手首の痛みが軽減したり消失していく事が多いです。
もし手首の痛みやTFCC損傷と診断されてお困りでしたら一度筋膜整体を受けてみて下さい。
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執筆者
三軒茶屋α整体院 院長
山﨑 智史(やまざき さとし)
保有資格
理学療法士・鍼灸マッサージ師
講習会参加歴
・筋膜マニピュレーション国際コース 全コース修了(延300時間以上)
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