O脚とは?
O脚とは脚のアライメント(位置関係)が崩れたものの一種です。
O脚は正式には内反膝(ないはんしつ)とも言い、膝が外側に開いてしまっている状態です。
O脚の簡単な調べ方は足の踵を揃えて立った時に内くるぶしはくっつくけど、もも、膝、ふくらはぎはくっつかずに空間ができている場合はO脚になっている思います。
O脚だからと言ってすぐに何かしらの症状が出る訳ではありませんが、その状態が続くと様々な部分に影響が出てきてしまいます。
例えば膝の内側に負担がかかる事で膝の内側の軟骨がすり減る変形性膝関節症になったり、膝の痛みが出てきたりします。
あるいは足首にも負担がかかるため、足首の痛み、扁平足、足底筋膜炎、外反母趾になってしまう事もあります。
また痛みではありませんが、O脚によって脚や骨盤周りの見た目を気にされる方も多くいらっしゃいます。
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一般的に勧められているO脚の治し方
O脚の原因として、筋力低下や歩き方座り方のせいであったり、姿勢の悪さなどがよく挙げられます。
ですのでこれらを改善するように書かれている事が多いかと思います。
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①筋力トレーニング
よく膝周りのトレーニングやリハビリを勧められている事があります。
特に変形性膝関節症のリハビリはももの筋肉を鍛えるように言われたりもします。
ただしこれはよほど上手くやらないと膝の痛みをかえって悪化させるリスクがあります。
なぜなら身体のバランスが崩れている状態でトレーニングをすると、思いもよらない部分に負荷がかかり過ぎ、痛めてしまうからです。
そもそも膝周りの筋力低下がO脚の原因ではないので、なかなか改善してこないと思います。
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②歩き方や座り方の改善
そもそもなぜ歩き方や座り方が偏るのかという事ですが、それは筋膜のバランスが崩れているために身体の使い方が崩れてしまうからです。
例えば脚を組むクセがある人は脚を組まないように指導された事があるかと思います。
脚を組む事で骨盤が歪み、膝などの変形につながるからと言う事です。
ですがそれは実は逆で骨盤が歪んでいるために脚を組んだ方が体が安定するためなんです。
あるいは骨盤周りの筋肉や筋膜の張りがあるために脚を組む事でストレッチされ、やはり体が落ち着くためです。
つまりこの状態で単純に脚を組むのをやめてしまうと体が不安定になり、かえって体の緊張や歪みを増長させてしまい、膝の変形や負担を増やしてしまいます。
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③姿勢の改善
これも②と同じような内容ですが、姿勢が悪いから直すように言われる事も多いかと思います。
しかしこれも筋膜や筋肉の突っ張りや機能低下によって起こっているので、それらの調整をせずに姿勢を正そうとするとどこかに負担がかかり痛みになってしまいます。
よくあるのが背筋を伸ばすように言われて伸ばしてるつもりが、腰を反らしているだけで、結果腰痛になってしまったと言う方も多くいらっしゃいます。
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O脚の改善するにはどうすればよいか?
O脚を含め姿勢が崩れる原因は、筋膜の突っ張りによって骨や関節を引っ張ってしまうため、例えば巻き肩になったり、反り腰になったりしまいます。
O脚も同じような理由でアライメントが崩れた結果です。
ただし膝周りだけの問題ではありません。
股関節や腰部、足首周りなどの筋膜のアンバランスによって引き起こされています。
特に経験上、足首周りの筋膜が原因となっている事が多いです。
人によっては扁平足や外反母趾になっている事もあります。
ですのでO脚の治療ですが足首周りの筋膜を調整する事が多いです。
足首含め、股関節や膝周りの筋膜を緩めると、脚にかかっていた異常な緊張が取れ、余計な突っ張りや引っ張りが解消され、膝のアライメントが改善していきます。
O脚だからと言って膝周りだけに注目したり、筋膜を緩めてない状態で姿勢を変えようとしたりしてもなかなか改善しないどころかかえって他の部分を痛めてしまうリスクがあります。
O脚にお困りでしたら一度筋膜を調整してもらった方がいいかと思います。
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執筆者
三軒茶屋α整体院 院長
山﨑 智史(やまざき さとし)
保有資格
理学療法士・鍼灸マッサージ師
講習会参加歴
・筋膜マニピュレーション国際コース 全コース修了(延300時間以上)
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